2020年10月23日金曜日

カムシャフト(30Xと48Yの違い)

 SRX250(51Y 32PS仕様)に付いていたカムは”48Y”の刻印があります。

高出力なので、さぞかし”たくましい”カムかと思っていたら違いました。

30Xと比べるとリフト量は0.5mm少なく、形も30Xよりやせています。なのに30Xより高出力とはこれいかに?
ヘッドや吸気バルブ、キャブ口径とセッティング、バランサー、点火系、フライホイール...などが変更されて
いるようです。30Xのエンジンをベースにメーカーチューニングされたんですね。
中低速が扱い易く、かつ高出力になっているとは驚きです。
30X (30Xカム) XT250T, 1983年-, 27ps/9500rpm, 2.2kg・m/7500rpm
48Y (48Yカム) XT250T, 1985年-, 28ps/9000rpm, 2.3kg・m /8000rpm
51Y (48Yカム) SRX250, 1985年-, 32ps/10000rpm, 2.4kg・m/8500rpm
3WP (48Yカム) SRX250, 1990年-, 28ps/9000rpm, 2.4kg・m/7500rpm


2017年9月17日日曜日

XT250T ドライブチェーン交換

前後スプロケット交換と同時にチェーンも交換しました。
ノーマルはDID 520V-C 106リンク。1983年製のシールチェーンですからOリングはボロボロ、チェーンものびのびです。
まずは今回検討した製品情報です。
***シールチェーン***
DID 520 VX2
軽快なライトライディングチェーン
 特徴:X-リング、高剛性
 カラー:ゴールド

DID 520 VT2 エンデューロ、モタードレース用
オフロード専用軽量シールチェーン
 特徴:X-リング、薄型、ソリッドブッシュ
 カラー:外側ゴールド、内側スチール(ブラック)

***ノンシールチェーン***
DID 520 ERT2 
モトクロス専用ノンシールチェーン
 特徴:SDH処理、段付きピン、ソリッドブッシュ
 カラー:ゴールド

DID 520 DZ2 Superノンシール
ノンシールの領域を超えた耐久性 
 特徴:特殊ピン加工(SDH)
 カラー:外側ゴールド、内側スチール(ブラック)

*** 総合比較 ***
価格:(安) DZ2 < ERT2 < VT2 < VX2 (高)
摩耗寿命:(短) ERT2・DZ2 < VT2・VX2 (長)
フリクション:(低) ERT2・DZ2 < VT2 < VX2 (大)

現在の使用状況は主に通勤とツーリングで、昔と違って燃費を重視したマイルドな走行ですので(昔はどんなんだった!?)注油は必要ですが、「低フリクション」&「高コストパフォーマンス」のDID DZ2 Superノンシールチェーンを選びました。

チェーン交換作業
標準リンク数は106リンクですが今回は前後スプロケットのサイズが変わるため、長めの110リンクのクリップジョイントタイプを購入し長さを調整します。




結局4リンク分長く、グラインダーで切断し付属のクリップジョイントで接続しました。
フィッティング前後の写真です。

フィッティング前
ノーマルチェーン及びスプロケット



フィッティング後
(DID 520 DZ2 Superノンシール装着と前後スプロケットサイズ変更 チェーンアジャスター位置は2)


ヤマハ純正スプロケットは手に入りませんが、しばらくはこれらの組み合わせで部品が手に入りそうです。
まだまだ現役で走行できます!

XT250Tバッテリー交換 (Maxima GEL Battery)

XT250Tのバッテリーを交換しました。
今回使用したのは「マキシマ シールド式ジェルバッテリー MB 3L-X(G)」です。
純正品である古河 FB 3L-B、ユアサ YB 3L-B、GS GM3 -3B等と互換があります。(12V 3Ah 右側+電極)
シールド式(密閉型)のジェルバッテリーという事で、電解液がジェル状で、倒れても通常は液漏れの心配がありません。また、電極板の劣化(サルフェーション)の進行が遅いのでバッテリーの寿命が長くなるとともに長時間化学反応を起こせるため、バッテリー容量を増やす事ができるということです。(説明書より)
今回はライズコーポレーションより購入しました。(1年保証)


到着時に電圧を計ったところ12.93Vで、即使用可能な状態でした。(開封時12.4V以下の場合は初期充電必要)

重さが1.3Kgと、開放型の通常バッテリーよりやや重めですが強力で長持ちしてくれることと期待しています。

XT250T用 バルブスプリングコンプレッサ

XT250Tのエンジンヘッド分解のため、バルブスプリングコンプレッサーを作ってみました。
XT250Tは1983年にヤマハから発売されたトレール車ですが、DOHC 4バルブ、ツインキャブという当時のトレール車としては革新的なエンジンでした。
最初に発売されたのが型式30Xで、(前後ドラムブレーキ)その後、型式が48Yになり、フロントがディスクブレーキとなり、エンジンも若干変更されました。

私のは初期に発売された30X型で、購入から30年以上経ちエンジンからも異音が激しくなって来たためエンジン回りの整備を行い、カムチェーン・ヘッド・カム交換、ボアアップ(オーバーサイズピストン)、などの作業を行いました。
そこで必要となるのがバルブスプリングを外す工具。
無ければ作ってしまおうと、製作しました。


材料は木片とステンレスパイプ、それと100均工具のシャコ万です。
見かけはごついですが、とても楽にバルブを外す事ができます。
片手で木のレバーをギュッとにぎり、バルブを押します。

ステンレスパイプの先端はバルブコッターの取外しが容易にできるように加工しました。

バルブが外れました。

これでヘッドの掃除とポート加工が出来ます。
今時この時代のバイクをいじっている方は少ないと思いますが、SRX250、XT250Tなどのエンジンヘッドに使用できます。

2017年9月12日火曜日

XT250T (30X) スプロケット交換

XT250T (1983年モデル 型式30X)のスプロケット交換を行いました。
(注:2014年9月時点の情報です、最新情報ではございませんのでご確認ください)

ヤマハ純正部品入手は困難な状態なため30Xオーナーの方は苦労されているのではないでしょうか。428化も考えましたが520のままで比較的容易に入手する手段を探しました。
まず標準スプロケットサイズはフロント15T、ドリブン(リヤ)48T、二次減速比は3.20。チェーンピッチは520です。
ピッタリ合うリヤスプロケットが探せないため、フロント14T、リヤ43Tに変更し、二次減速比は3.07になってしまいますが市販品を流用しました。二次減速比が変わるため、6速メーター読みで2〜3km/h位スピードが出るようになりますが、私の場合レースに出場するわけでもないのでそれほど影響ありません。むしろ燃費は良くなったのでGoodです。

ちなみに今回使用した流用品情報です。
(参考にされる方は自己責任でお願いいたします)
フロント JTF431.14 (ノーマルより1T少ないです)
国内ではヒロチー商事で取扱い有り(右側にバナーリンクあります)。
(参考:JTF431.15はノーマルと同じサイズですが国内取扱いは不明)

ドリブン(リヤ) JTR845.43
USアマゾンで入手
ドリブンはSRX250(51Y)用ですので、51Y用のドリブンがあればポン付け可能です(ノーマルより5T少ないですが48Tよりは入手が容易かも)

標準減速比を維持するには、
フロント JTF431.15
ドリブン JTR845.48
となりますが、ドリブン側が見つけられませんでした。

今回使用したスプロケットです。
フロント JTF431.14

ドリブン(リヤ) JTR845.43

ご質問等ありましたらコメントでお知らせ下さい。

YAMAHA XT250T LED化



(この記事は姉妹サイトNORTH DIY jpでも掲載しています)

旧車・昭和バイク YAMAHA XT250T 30X 1983年モデルのLED化を行ってみました。
LED化によりウインカーの小型化、ヘッドライトを含む電装系の省電力化によるバッテリー負荷の軽減などができます。*ここでの作業はあくまでも自己責任での取扱いとなりますのでご注意ください。部品や電気回路の改造作業を伴いますのでご参考程度にお読みください。



[LED化対策回路]
まず電装回路のLED化対策を行います。
電球を単にLED化しても極性や微弱電流によって正常に動作しない事がありますので、まずパイロットランプ回路へダイオードを追加する作業を行います。

                          (XT250Tダイオード追加回路)                                                 (XT250T全体回路図) 


[回路変更の理由と詳細]

<フラッシャーパイロットランプ電流の流れ(ノーマル時)> 
簡素化した回路図で説明しますが、例えば右ウインカー点灯時はパイロットランプを通り、左ウインカー(前後)ランプを経由する回路で電流が流れますが、ウインカーランプはワット数が大きいため発光しません。
ウインカーランプとパイロットランプはワット数が異なるため、その特性の違いを利用した回路のため通常電球時は良いのですが、ウインカーランプをLED化した場合は微弱電流でも発光してしまいウインカーランプが左右とも点灯する不具合が発生する場合があります。

XT250Tノーマルフラッシャーパイロットランプ回路(略図)


<対策後のパイロットランプ電流の流れ(LED対応時)>
フラッシャーパイロットランプ回路にダイオードを追加し、ウインカーランプに回り込まない回路にすることによりウインカーランプをLED化しても誤動作しなくなります。更にパイロットランプもLED化が可能となります。
(*ハイフラ対策にはリレー交換が必要です)
ウインカー回路に誤動作しない程度の抵抗器を入れる手法や製品もありますが、抵抗器で多くの電力を消費してしまうため、せっかくのLEDによる省電力化の意味がなくなってしまいます。

XT250T対策後のフラッシャーパイロットランプ回路

[回路へのダイオード追加作業]
(ここでは作業性/ジョイントコネクターレスのため半田付けで作業しております)
1. メーターパネルから出ているコネクターの手前で、パイロットランプの濃茶ケーブルと濃緑ケーブルを切断します。
2. 黒ケーブルの被覆を剥がします
3. 切断した濃緑ケーブルのメーター側を黒ケーブルに半田付けします
4. メーター側の濃茶ケーブルにダイオード(2個とも)のカソード側を半田付けします
5. 片方のダイオードのアノード側をコネクター側の濃茶ケーブルに半田付けします
6. もう片方のダイオードのアノード側をコネクター側の濃緑ケーブルに半田付けします
7. 各ケーブルがショートしないように絶縁します(振動や熱、水の侵入対策を入念に)
ダイオード追加1


8. 見た目はよくありませんが絶縁処理をした後で更にグルーガンで補強しました
ダイオード追加2 

これで各ランプをLED化する準備ができました。

[LED取り付け時の注意]
LED(発光ダイオード)ですので当然電圧極性(+,ー)があります。
事前にLED自体の極性と、回路図で各線の極性をしらべ接続の向きを間違えないようにします。
もし点灯しない場合は逆に取り付けしてみます。


[メーター用LED]
12V 車用 FLUX5連 T10 LED ウェッジ球 ホワイト 
フラッシャーパイロットランプ・ハイビーム表示・ニュートラル表示・タコメータ照明・スピードメータ照明・速度警告灯 (計6個)
このLEDのサイズは若干大きくメーターパネルに入らなかったので、メーターパネルに入るくらいまで平ヤスリや粗めのサンドペーパーでかどを削りました。(あくまでも自己責任で)
ここで使用しているLEDはイネックス(INEX)さんで販売しているものですが、価格が安いため安心です。
前述しましたが、あらかじめLED側の極性を調べてマークをつけておき、回路図から+ーの極性を調べ、セットする方向を間違えないようにします。




[ヘッドライト用LEDバルブ]
e-auto fun Amazon限定 バイクライト LEDヘッドライト ホワイト H4/H4R1/PH7/PH8共通 2200ルーメン 6V-36V対応高輝度新COBチップ 三面発光 冷却ファン内蔵 Hi/Lo切り替え型 NML-MINI3AC-20W-W オートバイ 二輪用

ヘッドライト用のLEDバルブです。XT250Tのヘッドランプ電源は12V交流ですので、AC-DCコンバーター付きの商品を選びました。 2200ルーメンですが(ノーマルより明るいと思います)、入力電圧の幅が6Vから36Vと広いためこの商品を選んでみました。

取り付けには多少加工が必要で、単なるバルブ交換というわけには行きませんでした。


    


ノーマルバルブのコネクターを外した状態


    ゴムカバーを外した状態


3種類のアダプターのうちの一つがなんとか合いました(若干無理はありますが...)


   


LEDバルブが入るようにゴムカバーの内側を加工


  LEDバルブ装着完了


LEDバルブには冷却ファンが付いていますので、ヘッドライト取り付け時にはなるべく水がかからないように、且つ十分冷却できるように工夫してとりつけます。


[ポジションランプ]
12V 車用 SMD5連 G14(BA9s) LED球


ポジションランプ用LEDは直径が10.5以下でないと入らないので、台座とLED部分のかどを削りました。こちらも自己責任での加工となりますが、 LED素子にダメージを与えないように少しずつ削ります。

ここで使用しているLEDはイネックス(INEX)さんで販売しているもので、価格が安いため万が一壊してしまっても安心です。

















[フラッシャーリレー]
e-auto-fun バイクライト ICウインカーリレー LED対応 省電力 2ピン ハイフラ防止 バイク 旧車に カスタムパーツ オートバイ 二輪 CF12

ウインカーをLED化する場合、消費電流などの違いにより時定数が変わり正常に動作しなくなりますので、LED対応用のリレーに交換する必要があります。
左がLED対応品     右がノーマル

念の為シリコンで防水処理しています


[LEDウインカー]
4x 15 LED Motorcycle Turn Signal Indicator Light Bulb Blinker 12V Amber Color(2017/JUL 取り扱い終了)

e-bayで調達したLEDウインカーです。ステーはラバータイプで、配線出口にゴムパッキンが付いているタイプです。小型ながら十分光量もありGoodです。念のためレンズと本体部はシリコンで防水しました。
発光時の色はアンバー(オレンジです)

e-bayで輸入代行もしますので、個人輸入されたい方はコメントからご相談ください。



[テールランプ・ストップランプコンビネーションLED]
孫市屋(マゴイチヤ) S25ダブル-SMD47連-白 (LE47-W)







このLEDはノーマル球からの単純交換が可能でした。明るさも十分ありGoodです。

この記事の作業については全くの個人的な記録であります。改造作業を伴い、保証もございませんのでその点につきましてはご理解・ご了承願います。すべて自己責任の範囲となりますのでご参考程度にお読みくださいませ。
ご質問等ございましたらコメントからお知らせください。


2013年7月3日水曜日

ボアアップ後の燃費チェック

 ボアアップ後の燃費チェックをおこなったところ、なんと向上!

タイヤ交換後に測定(31.2km/l)したときとほぼ同じコース(気温もだいたい同じくらい)で1km以上向上し32.37km/lに。

(90km走行/2.78L消費)

まだ慣らしを始めたばかりでキャブの細かいセッティングも行っていないのでまだ向上の余地ありか?
若干ボアが広がってトルクが出た分が燃費に寄与していると思われる。
まずまず...